球団運営の新たなビジネスモデル

戦前から続く長い歴史を誇る日本のプロ野球において、球団運営を行っていたのは新聞や鉄道、食品など長い日本の高度経済成長を支えてきた業界の会社でした。

しかしバブル崩壊以降、長引く不況もあり一部においてチームの売却、身売りが行われてきました。そこで新たなチーム運営の任を背負いつつあるのはITや通信系の会社です。

新しく日本の経済を引っ張りつつあるこれらの会社は、長く赤字経営と言われてきた球団運営の本質を変えつつあります。

これまでは一部の球団の圧倒的な人気に頼りがちで各親会社は自チームの魅力を育てて、球場に足を運んでもらうという努力を怠っていました。

しかし近年では女性ファン層の開拓、地元密着など新たなマーケットを作り出し、プロ野球のチーム運営が、単なる会社名の宣伝行為でなく、ビジネスモデルとして成功できるのだけでということを証明しつつあります。

現在のプロ野球は単なるスポーツとしてはではなく新しい経済効果を生み出す存在として、見直されているのです。

野球ビジネスから見るスポーツの経済効果

日本でも野球人気は世界でもトップクラスであり、実力の伴った有名選手が数多く在籍しています。そのため契約金も高く、球団を運営していくためにはかなりの費用が必要です。

そこで球団を運営する企業は野球という人気の高いスポーツから、収益を得るシステムを考え、企業全体にプラスとなるように球団を活用しています。

球団が活躍し、リーグ優勝を果たせば、メディアで多く取り上げられるので、それだけで企業の知名度が上がりイメージアップにも貢献します。さらに優勝セールなどを展開して、ビジネスに結びつけることができれば、経済効果も期待できます。

普段野球に関心のない方でも、優勝セールという形で企業の経済活動には参加できるので、もはやファンだけのものではなく、国民全体に大きく影響を及ぼすスポーツとも言えます。

日本のプロ野球はスポーツという枠を超えて、ビジネスにおいて大きな経済効果をもたらす存在となり、日本社会においてかけがえのないポジションを築き上げています。